部屋の片付けには計画が欠かせません。整理整頓を効率的に進めるための「基本の3ステップ」をご紹介します。この方法はどんな空間にも適用でき、シンプルかつ効果的です。
整理整頓の基本ステップ
1.すべて出す | まず、片付ける場所のものをすべて取り出します。例えば、キッチンの引き出しなど、小さな場所から始めると取り組みやすいです。 |
2.仕分ける | 取り出したものを用途や使用頻度に応じて分類します。この過程で不要なものは処分します。 |
3. 収納する | 仕分けたものを使いやすい場所に収納します。収納グッズはこの段階で必要に応じて購入します。 |
よくある失敗とその対策
多くの人が最初に収納グッズを購入しますが、これが片付けを難しくする原因です。最初にものをすべて出して仕分けを行うことで、本当に必要な収納グッズがわかります。
実際のアドバイス
私は整理収納アドバイザーとして、多くの家庭で片付けのサポートをしています。片付けのプロに頼むことはテレビ番組だけの特権ではありません。全国に整理収納アドバイザーがいますので、困ったときは相談してみてください。
片付けの効果
不要なものを処分することで、心地よい生活空間が生まれます。特に多いのが「収納グッズ」の処分です。必要だと思って購入したものが使いこなせないことはよくあります。
片付けのステップ1:すべて出す
キッチンの引き出しや戸棚に収納されている物を一度、全て出し、仕分けてから、再度収納します。大きな戸棚の場合は、床にシートを敷くと便利です。全て出してみると自分がどれだけのものを持っているかが一目で分かります。
片付けのステップ2:「使用中」「未使用」で分類する
「使用しているもの」と「使用していないもの」に分けます。この際のポイントは、実際に使用しているかどうかを「事実」で判断することです。
1年以上使っていないものは処分候補
「まだ使える」、「いつか使うかもしれない」、「もったいない」という気持ちが湧いてくるかもしれませんが、一度その考えを脇に置き、冷静に判断しましょう。1年以上使用していないものは、今後も使う可能性が低いです。特に子どものおもちゃは興味が変わりやすいので、定期的に見直すことが大切です。
「迷うもの」はまとめて保留し、普段使っているものとは別の場所に保管します。
分類のメリット
片付けにおいて「分類する」ことは非常に重要です。最初は時間がかかるかもしれませんが、続けるうちに判断力が向上し、短時間で分類できるようになります。このスキルにはさまざまなメリットがあります。無駄な買い物が減り、節約に繋がり、不要なものが減るため、整理後のリバウンドも防げます。結果として、お金を有効に使えるようになります。
片付けのステップ3:「使用中のもの」を収納する
ステップ2で「使用しているもの」に分類したものを片付けます。
収納のコツ:使用頻度で分ける
収納の際のポイントは、「毎日使うもの」と「時々使うもの」を分けることです。毎日使うものは取り出しやすく、戻しやすい場所に配置し、定位置を決めることで整理された状態を保ちやすくなります。
毎日使うものの収納場所が決まったら、使用頻度の低い「時々使うもの」を別の場所にしまいます。例えば、キッチンでは、お箸やスプーンなどは取り出しやすい場所に配置し、時々しか使わないお菓子作りの器具や大きな弁当箱などはまとめて収納ボックスに入れます。冬に使う土鍋なども同様に、頻繁に使わないものは適切な場所にしまいましょう。
収納ボックスには中身がわかるようにラベルを貼っておくと便利です。このように、「使用しているもの」を「毎日使うもの」と「時々使うもの」に分けて収納すると、使いやすさが向上します。
【片付けのコツ】片付ける際に注意すべき2つのポイント
「基本の3ステップ」を実行する際に、特に注意してほしいことが2つあります。
家族のものは勝手に処分しない
まず1つ目は、家族の「使っているもの」「使っていないもの」の判断を必ず本人に確認することです。お客様の家で片付けをしていると、家族のものが多くて気になるという声をよく聞きますが、整理収納のプロでも家族のものを勝手に捨てることはしません。
子どもの工作や友達からの手紙、文房具など、どんなに小さなものでも、使っているかどうかを本人に尋ねましょう。自分の大切なものが勝手に捨てられたらどう思うかを考え、自分のものから整理を始めることをおすすめします。
思い出の品や書類は後回しにする
2つ目は、思い出の品や書類の整理は後回しにすることです。
これらは分別に時間と精神力を要するため、最後に手をつけるのが賢明です。映画やゲームの最後に登場する強敵のような存在と考え、片付けのスキルが上達してから取り組むのが良いでしょう。
片付けの始め方
片付けや整理整頓を始めるとき、どこから手を付けるべきかと質問を受けることがあります。おすすめはキッチンや洗面台下の収納です。
この理由は、思い出の品が少なく、整理するもののカテゴリーが限定されているため、分別がしやすい場所だからです。また、定位置を決めやすいため片付けがスムーズに進み、片付け後はすぐに使いやすさを実感でき、達成感や満足感が得られる場所です。
まとめ
今回は、「出す」「分ける」「しまう」の“基本の3ステップ”を用いた部屋の片付けのコツを紹介しました。この順番を守って実践してみてください。