多くの人が神社参拝の際、吉日を重視しています。「今日は大安なので参拝しよう」「仏滅なので避けよう」といったように、六曜は吉凶を判断する重要な指標とされています。実は、大安だけでなく他にも参拝に適した日があるのです。
今回は、神社へのお参りに適した六曜とそれに関連する情報を紹介します。おすすめの時間帯や参拝時のエチケットも詳述していますので、参拝日の選び方に迷っている方はぜひ参考にしてください。
神社参拝に縁起の良い六曜とは?
六曜は、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つに分かれており、これらには各々の特徴があり、4つの吉日と2つの凶日があります。吉日にもそれぞれおすすめの時間帯が異なるため、神社へのお参りの際にはこれらの点に注意が必要です。以下では、各六曜の特徴と神社での参拝のポイントについて解説します。
先勝
「先に行動すれば勝利」という意味があり、行動を早めに起こすことが推奨される日です。特に午前中が吉とされ、午後2時までに行動を完了することが望ましいです。神社参拝も午前中に行うと良いでしょう。
友引
「引き分け」という意味から、事を決めるには不向きとされる日ですが、大安に次いで吉日とされます。ただし、午前11時から午後1時の間は凶とされるため、この時間帯の参拝は避けるのが賢明です。
先負
「先に行動すれば敗北」という意味で、先勝の逆で午前中は凶、午後は吉とされます。午後からの参拝がおすすめです。
仏滅
六曜の中で最も避けたい日とされ、一日中凶とされます。縁起を重視する場合は、この日の参拝は控えるべきです。
大安
すべての時間帯で吉とされる最も縁起の良い日です。いつ神社を訪れても良いとされ、特に重要な行事や祈願に選ばれる日です。
赤口
主に凶とされる日ですが、午前11時から午後1時だけは吉とされます。この時間帯に参拝するのが適しています。ただし、「赤」という文字から不吉な事象が連想されるため、注意が必要です。
神社参拝と六曜の関係とは?
六曜は、中国で生まれた暦注の一つで、その由来にはいくつかの説がありますが、賭け事に適した時期を示すために使われていたとされます。日本へ伝わった後、日々の吉凶を占う用途へと変わり、現在に至っています。しかし、発祥の地である中国では現在は用いられておらず、他の国々でもほとんど重視されていません。
時代と共に六曜の名称や意味が変遷し、科学的な根拠がないため、一部では迷信とみなされています。そのため、神社の行事や日取りを決める際に六曜を考慮する必要はないとされています。神社と六曜との間に直接的な関連はなく、神社側も「六曜にこだわらず、都合の良い日にお越しいただければ」との立場を取っています。
神社参拝に選びたい吉日とその意味は?
通常、吉日と聞いて多くの人が六曜を想像しますが、六曜以外にも様々な暦注が存在し、それぞれが異なる縁起の良い日を示しています。ここでは、六曜以外の吉日で神社参拝に推奨される日について紹介します。
一粒万倍日
この日は、一粒の種が万倍にも増えることから、何事も大きく発展するとされる吉日です。新たなことを始めるのに最適であり、神社でのお参りにも最良の日とされています。
天赦日
天赦日は全ての罪が赦されるとされる暦注で、年に数回しか訪れない非常に珍しい吉日です。この日は何をしても良いとされ、特に神社でのお参りには最も適した日と言えます。
神社参拝に不向きな凶日は?
吉日が存在するように、凶日もまた六曜を超えて存在します。次に、六曜以外で神社参拝を避けた方がよい日を紹介します。
不成就日
この日に始めたことは成功しないとされ、特に結婚や入籍などの重要なイベントには適していません。神社でのお参りも同様に避けるべきです。
受死日
この日は葬式以外での使用は大凶とされ、年間でも特に避けるべき日です。神社でのお参りには絶対に不向きとされています。
神社での参拝に最適な時間帯は?
神社でのお参りには、午前中が特に推奨されています。これには以下のような理由があります。
朝一番での参拝が大切な理由
朝早くに参拝することは、神様に対する敬意を示す行為とされています。他の用事を先に済ませてからの参拝は、神様への失礼に当たると考えられているため、日の出とともに最初の行動としてお参りを行うのが望ましいとされます。
朝の清浄さ
日が昇り始める頃は、一日の中で最も清浄とされる時間帯です。この時にお参りをすると、穢れが少なく祈りが神様に直接届きやすいと言われています。一方で、日が暮れる前後は「逢魔が時」とされ、この時刻には悪霊が現れやすいとも伝えられているため、参拝は避けた方が良いとされています。
神社での参拝時のエチケット
参道での歩き方
参道の中央は神様が通るとされるため、訪れる際にはサイドを歩くのが礼儀とされています。鳥居を通る前には必ず一礼をし、複数の鳥居がある場合は、それぞれの前で一礼するのが望ましいです。
手水の使用
神社における清めの儀式として、手水舎で手と口を清めることが重要です。柄杓を使い、適量の水で手を洗い、口をすすぐことが基本です。特に順序について厳密でなくとも、清潔に行うことが大切です。
賽銭の入れ方
賽銭を入れる際には、その音が大きければ神様の注意を引くという考えは誤りです。静かに、そして丁寧に賽銭を入れるのが正しいマナーです。
参拝の作法
一般的な参拝の作法では、二回のお辞儀、二回の拍手を行い、最後に再度お辞儀をするのが基本です。ただし、神社によって異なる場合があるため、訪れる前にその神社の慣例を確認することが推奨されます。
神社参拝の際の適切な服装は?
神社での参拝時には、派手な柄物や色の服装、過度の露出を避け、控えめでフォーマルな服装が推奨されます。
男性はネイビーやグレーなどのシンプルな色のスーツにネクタイが適しており、女性も同様にスーツやシンプルなワンピースが好ましいです。観光地での参拝の場合はカジュアルな服装も見られますが、あらかじめ参拝の予定がある場合には、やはりフォーマルな服装に努めることが望ましいです。
参拝日の選び方とまとめ
神社での参拝を考える際、大安や友引、先勝のような六曜の吉日は特におすすめされます。先負も吉日の一つですが、この日の参拝は午後の時間帯が良いとされていますので、午後のスケジュールが合わない場合は他の日を検討すると良いでしょう。
また、一粒万倍日や天赦日のような他の吉日も存在しますので、大安が難しい場合はこれらの日に参拝することを検討するのも一つの方法です。
六曜と神社に直接的な関連はないため、参拝は吉日に限定されるものではありません。大切なのは参拝への心持ちですので、六曜に囚われず、参拝できる機会に積極的に訪れることが重要です。